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 2008.10.17 [FRI]
b i p o l a r  NEWS - Afronaut & Giles Peterson 対談とPodcast音源配信!

ジャイルス・ピーターソンのラジオ番組 "World Wide" Podcast 版でのアフロノートとジャイルスの対談が、 Kay Suzuki 監修による完全日本語訳テキスト付きで到着しました。 b i p o l a r 掲載にあたり、特別に許可をいただいてのこのダウンロード企画、"Hecho en Casa" のウラ話も盛りだくさんでお届けします! b i p o l a r ファンなら絶対見逃せない!
(b i p o l a r - hq.jp スタッフ)

昨年2007年にWorldwideポッドキャスト版で配信されたアフロノートのインタビューを中心とした放送をb i p o l a r 編集/翻訳でお届け。Afronautが語るHecho En Casa制作秘話やプエルトリコでの出来事、彼自身の活動歴や今後の素晴らしい企画等、ここでしか明かされない全貌が今解き明かされます!

編集版のダウンロードはこちらから


オリジナル版・Worldwideポッドキャストの詳細はこちら



Gilles Peterson(以下G): 今日は凄く嬉しいよ・・・あ、今はマイクの調子が良いからヘッドホンは要らないかな・・おっと!ちょっとハウリングが起きちゃったけど、僕達はコレが好きなんだ!そうだよね?(笑)
Afronaut/Orin Walters(以下A): そう、大好きだよ(笑)
G: って事でオリン、アフロノート in ブラウンズウッド!今回が初めての出演だよね?
A: そうそう。何事も初めての時があるんだよ(笑)
G: でもさ、何度かRadio1で話そうとした事はあったんだよ。一度は確かインタビューの終わり頃に到着したよね?
A: 最後の5秒前位かな?確か番組のクロージングをしたよ(笑)
G: たしかあの時も今回と同じで車のトラブルがあったんだよね、なんだかしょっちゅうない?
A: 一つ何か解決すればまた別の問題が出て来るんだよ!多分この事を曲にすべきだな(笑)
G: ハハハ!さて、今日は凄く沢山聞きたい事があるんだけど、一番は頻繁に行ってるプエルトリコへの旅。何をしに行ってて何を混ぜようとしてるの?
A: ん〜〜・・日常生活の視野を広げる事かな、ちょっと現実逃避的なトコもあるし・・・なんてね!いや、まぁ、古い音楽やミュージシャン、シンガー達を讃えて彼等のレコードを掘る代わりに一緒に仕事をしに行ってるんだよ。セイジBugz In The Attic)と俺が招待されてDJしに行く機会があって、実際に地元を拠点にしてるヘクター・カルドロンジォバンニ・イダルゴ(訳注・現世界最高峰とも呼ぶべきコンガ奏者、有名打楽器ブランドの看板役を務める)等と仕事をする事になったんだ。
G: ヘクター・カルドロンっていうのは誰?
A: 彼はプエルトリコの若手・・・と言ってももう長い間活動はしてるんだけど、ま、他の人達に比べたらフレッシュかなっていう感じの現在のプエルトリコのメインのパーカッショニストだよ。他にもアンソニー・カリージョっていうのも居て、彼等はエディ・パルミエリ、ジォバンニ・イダルゴやヘクター・ラヴォー(訳注・Louis Vegaの叔父でもあるスター的存在のサルサシンガー)なんかの有名な“ニューヨリカン”の後輩ともいうべき次の世代のプエルトリコのミュージシャンだ。彼等みたいな世代と一緒に働くと同時に、幸運な事に何人かの古い世代の有名なミュージシャン達とも会えて実際にレコーディングをする事が出来るようになったんだ。それで結局何度も引き返す事になっていう訳だ。
G: もう結構何度も行ってるよね?
A: ここ4年で最低でも20回は行ってるよ(笑)
G: 観光地なの?
A: ん〜かつてはね。今でも最も古い植民地の一つ、というかアメリカの陰の植民地だから沢山の長期休暇中のアメリカ人が来て、俺達がイビザ島に行ってやるような事をしてるよ。マイアミとLAのキッズが良く来てるし、勿論ニューヨーカーも春休み、夏休みに沢山来てるよ。
G: クラブシーンはあるの?
A: ん〜〜特に。。俺が行く時はほとんどの時間をサン・セバスチャン通りにある古いサルサ・クラブで過ごしてて、そこでは生演奏のルンバ、サルサ、プレナなんかを8〜9人位のミュージシャンが毎晩ステージで演奏してて、大体2〜300人位の人が毎晩来てるよ。2、3軒先にはDJバーが在ってそこでは俺やセイジ、オスンラデ、それに地元のDJのマックスやエミリオ達が毎晩プレイしてるんだ。それから中心部を離れると勿論メインのクラブなんかがあるんだけどソコはアメリカやイギリスモノのコマーシャルなハウスが中心だよ。




G: 最初にこのプロジェクトの話を聞いた時に思ったのは、前から君の作品には色んなラテン・リズムが混ざってるよね?
A: うん。でも俺達が最初に行った時、俺にとってのラテン音楽はただのラテン音楽という認識しか無かったんだ。でも実は俺が凄く入れ込んだのはその中のルンバっていうリズムだった事が分かったんだ。ヨルバやプエルトリカン、アフロキューバンのルンバだよ。それで実際現地に行ってそういったラテン音楽の陰に隠れている様々なリズムを学んで行くうちにトッド・テリーなんかのハウスプロデュサーがやっていたのはボンバプレナといったリズムがベースになっている事を発見していったんだ。今フランキー・フェリシアーノやトッド・テリー、俺達なんかが作っているのもボンバ・リズムで、凄くハウスに近いんだけど90年代後半に出て来たトライバル・ハウスなんかもボンバがベースになっているのが多い。それでそのリズムにブロークンビーツや俺達やアメリカ人がやっているようなハウスと混ぜる事で、そうだな・・・新しい音楽ジャンルみたいなモノを作ろうとしてるのかもしれない・・・まぁ、結局はただのフュージョンだと思うんだけどさ、要するに実験を繰り返して音楽の可能性を広げようとしてるだけだよ。
G: そう、シンバッドがこないだ聴かせてくれた曲は『ブラカトン(Brukeaton)』って言ってたよ。
A: そう!その通り!去年の暮れにシンバッドを連れて行ったんだけどまさにそんな感じだったよ。俺達はハウス、ブロークンビーツ、サルサ、ルンバを融合させようなんて話してたんだけど、今はとにかくレゲトンが向こうで大流行してるんだ!キッズがバケツ一杯にして売ってるよ。それでシンバッドが一緒にやったアーティストのLisa Mっていうのは現地での最初のヒップホップ・ディーバみたいなシンガーで、ミッシー・エリオットのプエルトリコ版みたいに大人気なんだ。そんな彼女をスタジオに連れて来てブロークンビーツの上で彼女が訛りの効いたスペイン語と英語の混じった様な言葉で唄うのを聴いて「あぁ、こりゃブラカトン(Bruk+ Reageaton)だ!」(訳注・Brukはブロークンビーツの別の呼び名)「あぁ、ソレいいね!」って感じでさ(笑)
G: ハハハ!良い曲だしね!
A: そうそう、現地でも凄くサポートを受けてるっていうのも良い事だよね。

G: じゃ、オリンの経歴を教えてくれる?ボクは色んな側面から知ってて、まずはCO-OPのレギュラーDJ、それからバグズ・イン・ディ・アティックでしょ?どこから始まったのか教えてよ。だって新人ってワケじゃないよね?
A: いや〜新人ではないよ!もう随分長い間やってきた位だ。多分ノエル・ワトソンフィル・アッシャーの後輩として彼等から色々教わったのが始まりかな。よくレコード・ショッピングをしてたお店でフィルが働いてて、俺もいくつかのレコード屋で働いてた事もあって知り合いになって93年か94年頃からフィルが色々と世話をしてくれるようになったんだ。だから俺はハウスやアシッドジャズ・シーンから出て来たって言えるかもね。それでしばらくしてハウスに幻滅してきた95年位にIGカルチャーなんかとつるむようになって、その頃“Monkey Funk”っていうジャズ・ヒップホップ系の新しいレーベルを始めたりして、そこら辺から他のバグズのメンバーと出会って行ってドラムンベース、ヒップホップ、ジャズ、ハウス、だとか色んな音楽を混ぜ合わせる事でバグズ・イン・ディ・アティックになって行ったんだ。
G: じゃ、またCDをかけようか?コレは何?
A: コレはTrangalangaって曲でオリジナルはカチェーテ・マルドナード(ラテン音楽界では有名なコンガ奏者)にテゴっていうプエルトリカン、いやも今はニューヨリカンかな、とにかくこのレゲトンシンガーをフィーチャリングしたモノ。ハウス好きもみんな好きだし、俺も大好きな曲だよ。

〜Trangalanga – Cachete Maldonado feat. Tego (Hecho En Casa part.1未収録)

G: ハハハ!こりゃドープだ!!
A: ヘビーだろ。ハハハ。
G: コレはまさに違う文化同士から産まれたオーガニックな変形体だよ!しかも良く出来てる!!
A: その通り!テクノロジーと古いアナログとの融合だよ。ハハハ。
G: コレはどうやって出来たの?なんか音源は古い様にも聴こえるし・・・
A: さっきも言ったけどオリジナルはカチェーテの曲でテゴっていう向こうでは有名なレゲトン・シンガーをフィーチャリングしたモノなんだけど、DJアダムっていう奴が凄い良いエディットをしたんだ。ある日カンデラ・バーのデスクに届いて来てそれで聴いてみたら、もう半分くらいのトコロで気を失ったよ!ワオ!こりゃヤバいっ!!ってさ。
G: 一つ思ったのは前にルイ・ベガとケニー・ドープがニューヨリカン・ソウル・プロジェクトをやってサルサとダンスミュージックを融合していたけど、彼等はこういう曲は受け取ってるの?
A: うん。いつもケニーにはちょこちょこ送ってるよ!一度彼が送ってきた曲に俺がビートをつけて送り返して、ここに居るベンベ・セグエとかカナダに居たアマリアのボーカルを被せて、日本でパーカッションを録ったりして最終的に凄い国際的な曲になったんだ。
G: それじゃ今話してたけどテクノロジーはどういう役割をしてるの?お互いにファイルを送り合ってるって事だよね?
A: うん。もっとシンプルな事でもそう、ケニーとはiChatで話してるし、NYだろうが日本だろうが、そこでファイルを転送し合ってビートをチョップしたりしてまた送り返したりしてるんだ。
G: それでクオリティは一緒にスタジオに入って録音したモノを同じなの?
A: そうだよ!コレが10年前だったら俺はヘッドホンジャックを使って簡単なDJシステムみたいなモノを通して録音して後から処理をしなきゃならなかったけど、今じゃCDクオリティでサンプリングしてファイルを圧縮して送れば相手はソレをダウンロードして解凍すればクオリティはまったく同じになるよ。
G: それで今じゃ色んな人がこういうリズムやビートにインスパイアされてるんだよね。
A: そうそう!日本はラテン音楽のマーケットは凄く大きくてみんな大好きだし、UKやアメリカの輸入モノも勿論大好きだから、こういう融合は凄く良く理解してくれてるみたいだよ。ヨーロッパでもドイツやポルトガルはラテン音楽は凄く理解してくれてる。ブラジルも少ないけど、ま、彼等はコンガが入ってイケイケだったら何でも好きだから(笑)
G&A: ハハハ!!




G: それじゃプエルトリコの人は一般的にはどういうのが好きなの?
A: 変なもんでさ、ほとんどの人はアメリカやイギリスのインポート(輸入)モノだよ。
G: どういうインポート?
A: コマーシャル・ハウスだよ!KISS FMで日中に流れてるようなね。それでもほとんどの人はまだ伝統的なサルサやルンバに理解があるし、本当に彼等は大好きだよ。ゲットーのキッズ達はああいう音はどうも自分達の親が聞いている音楽っていう認識があるからあえて避けてるところはあるけど、ほとんどの人はやっぱり大好きで毎年クリスマスやホリデーになると定番曲なんかが一気に発売されて皆で唄うんだ。セイジがOreja名義で出したMañana por la mañanaVasilando、俺がやったGolpe Tuyo CalindaCarnavalなんかの曲はみんなが知ってる超定番の曲だよ。だから俺達がそういう曲を新しく現代的なバージョンとして、ダンスミュージックと混ぜる事で凄く多くの人に受け入れられるんだ。俺達がそういうトラディショナルな曲を実験的にやったものっていうのは普段彼等が聞いてるバージョンよりももっとオーガニックだから、地元の人間が地元のクラブでこういう音を聞いて踊って入り込んでるのを見れるのはとにかく素晴らしいよ!もう彼等のダンス自体がこっちとは全然違うんだ!こっちだとみんな首と頭でリズムを取るけど、向こうに行って最初に気付くのが彼等は自然にリズムを取る時に腰を使うって事!だから今まで見た事が無い様なダンス・ムーヴやステップばっかりで、もうなんというか完全にクレイジーだよ。ダンスフロアに溢れてるエナジーはそこで流れてる音楽よりも彼等のダンスからのエナジーの方が断然大きいんだ。音楽なんてただの鼓動に過ぎない位だ。凄くスリリングだよ。
G: 一つ本当かどうか聞きたい事があるんだ。このあいだシンバッドと話してて彼が言ってたんだけど、彼がプエルトリコのスタジオに居た時、ドアがノックされて誰かが開けたらマライヤ・キャリーが居たって!?(笑)
A: 俺も聞いたよ!その話!(笑)
G: 彼女は何してたんだろ!?本当かどうか怪しいぞ!(笑)
A: もしかしたら彼は熱にアタマをやられて見えないモノを見たのかもしれないけど、でもそんなに驚かないよ!俺も向こうに居た時に何人かの有名人を見たしさ。初めて行った時は・・・え〜っと、誰だっけ?ユージュアル・サスペクツに出て来た俳優の・・・
G: ケヴィン・スペイシー?
A: いや違うな〜・・・う〜ん、名前は忘れちゃったけど、とにかく俺達は古いレコードを沢山売ってる有名な金物屋でレコードを掘ってたんだ。このお店の事はウィル・クオンティックからもう聞いたと思うんだけど、その上には金持ち用のVIPルームがあって彼がそこから降りてきたから俺達は「ワオ!アイツじゃん!」ってな感じだったんだよ(笑)後はジョージ・クルーニーも見たし、あとセリア・クルーズじゃなかった・・・えっと誰だっけな?名前忘れちゃったけど女優だよ。
G: それじゃ、リリースについて詳しく教えてくれる?ちょっと混乱してるんだけど、まず“Candela(カンデラ)”っていうのはオリンのレーベル?
A: 基本的にまずパブロ・ロドリゲスっていうのがプエルトリコに居て、彼が俺達がプレイしてるようなバーやクラブを経営してるんだ。彼が音楽やアートのフェスティバルを開催してて、現代のアーティスト達、オスンラデや、シンバッド、俺やセイジをプエルトリコに招待しているメインのプロモーターだよ。それで彼が“Candela”っていうバーを持っていて俺がその為にレーベルを立ち上げたんだ。元々のアイデアとしては彼のライブハウスである“Rumba”での生演奏をレコーディングしてスタジオでミックスしてローカルアーティストのアルバムや7インチを発売する事。例えばカチェーテ・マルドナード、テンポ・アロマー、トティン・アゴスト、ジョバンニ・イルダーゴ、サミー・アヤラ、彼等がアルバムを作る予定の5、6のアーティスト達で、コレが“Candela”だ。それとヘクター・カルドロンのアルバムなんかもここで録音してるよ。
でも面白いのがプエルトリコってのは基本的に『ジャマイカの中にあるスペイン!』って感じで全てに対して「No Problem!」っていうノンビリした姿勢が人生の基本なんだよ(笑)。だから12時からスタジオってなったら実際現れるのが夕方の6時。それからディナーに行って戻って来るのが8時。そしたら今度は下の階のバーに行ってラムを取りに行って戻って来て実際に働き始めるのは8時半!しかもそれがクラブでもそのまま起こるんだ!6時から演奏をスタートって言ったら半分は8時まで来ないし、もう半分は姿も見せない!それで何が起きるって、結局客の中からパーカッショニストやボンゴ・プレイヤー、ギタリストなんかをステージに引っ張って来て演奏し始めるんだ。だから結局3、4時間のオリジナル曲といくつかのカバー・ソングをやる代わりに、いくつかのカバー・ソングと沢山のジャム・セッションになっちゃうんだよ。それで結果的に俺達はそういう凄いジャムセッションを沢山ライブ・レコーディングする事になって、それを素材にして新しいビートを見つけたりする事であのGolpe Tuyo CalindaやCarnavalみたいな曲が産まれたんだ。コレがそういうダンサブルで実験的な音を出すレーベルの“A Bittersweet Candela Dubplate(ABCD)”っていうわけだ。それで3年位続けてたら大体50曲位が出来たんだけどまだ5、6曲位しか出てない。アイデアとしては始めに“Hecho En Casa”シリーズのアルバム、コレはさっき話したような色んな人を交えて作った作品。これを出してそれからBrokiシリーズ、コレはプエルトリカンと友達の集まりで、さっき出て来た人に加えて現地に来た色んなDJ達とのコラボレーションのアルバム・シリーズだよ。あとはトラディショナルな作品のシリーズもある。
基本的なアイデアとしてはいくつかのDJ用のアナログをリリースして後は『本』にしてリリースするっていうモノ。過去4年間のドキュメンタリーとしての記録を納めたりね。


これまでのABCDリリース (トラックリスト下記)


G: ビデオも撮ってる?
A: うん。ビデオも撮ってるし、地元の才能ある若手のフォトグラファー達が撮った凄く沢山の写真があるよ。他にもパブロが連れて来た色んなアーティストも全部含めて音楽と一緒にするんだ。
G: そりゃマジで凄く良いコンセプトだね
A: うん!一番の良いトコロは音楽とアートの融合だよね。パブロが今までプエルトリコに呼んだアーティストで、Wild Styleにも出ていたリー・クイノネス(訳注・映画Wild Styleの主役、最近ではMUROのアルバムを手掛けた)やドズ・グリーン(訳注・クロス・オーバー・ファンにはNew Sector Movementの1stのカバーアートでお馴染み)、ロビー・ベア(訳注・別名Wadadameanslove。Brownswoodや今回のHechoのデザイナー)、ミッチー・ボーイ(訳注・Mitchy Bwoy。Amp Fidler,CO-OP, Jazztronik, Jazzy Sport等のジャケで有名)、スウィフティ(訳注・Swifty。雑誌ストレート・ノー・チェイサーのチーフアーティスト)、ヘビーウェイトの奴等(訳注・HVW8。近年はIG Cultureのアルバム Zen BadizmのカバーアートやUbiquityとコンピレーションを共同制作をしたLAのアート集団) 。それにまた地元、サン・フアンやサン・セバスチャンのアーティスト達、彼等も全てその本で大きくフィーチャーする予定だよ。
G: いつ出るの?
A: いや〜今まで本なんて作った事ないから全然検討がつかないよ!(笑)なんとか日付を決めようとはしたんだけど、レコードやCDと違って本はまた違った流通だし・・・
G: 最近じゃ、レコードより本の方が売れるだろうね
A: 俺達もそう思ったんだ!それに音楽だけじゃなくてアートワークや、読み物、写真、ペインティングなんかと一緒にする事でもっと広いマーケットに訴える事が出来ると願っているよ。
G: 聞いた感じだと色んな意味で時代を先取りした素晴らしいアイデアだよ。それにギャラリー・スペースを見つければ世界中にそれを持って行ける事が出来るよね。
A: それだよ!今向こうとこっちの何人かの人と話してるんだけどウマく行けば8月か10月にはプエルトリコのアートギャラリーで個展にDJにライブバンドが一緒になったような事をやれると思うんだよね。
G: Candelaがテート・モダン(訳注・ロンドンの人気現代美術館)で開催されるのもすぐだね!(笑)
A:ハハハ!

~ Rumba Culturea - Totin

G: 凄いスピリチュアルだね、コレは! ok、じゃ、ちょっと想像すると、まずプエルトリコに到着するよね、それで空港から出て来て・・
A: 凄く暑い!
G: どういう所か説明してよ。サン・フアンだっけ?それとアートギャラリーがある所とか・・・全体的にどういう雰囲気なの?
A: ・・・オーケー(苦笑)、まずどこのホリデー地に行った時と同じ。着いて一番最初に感じるのがその暑さと湿気だよね。
G: 一年中?
A: 一年中だよ。ストームはあるけど降って来る雨も暖かいから別に濡れても気にならない。それから大量の蚊!コレが飛行機から降りたらすぐ2番目に感じる事かな。 それから現地の人なんだけど俺は大好きだよ!当然、俺の親父方のホーム、ジャマイカから数百マイルだし、母親方のガイアナ(アフリカ)からも数百マイルで自分のルーツ、ウェスト・インディーに凄く近いからね。それにあのミックスされた人達・・・・俺には凄いカルチャー・ショックだったんだ。黒人は白人みたいに見えるし、白人は黒人みたいに見えるし、インド人はその両方に見えるし・・・・イギリスやアメリカなんかで見られるような文化的な差別は無いみたいだ。
G: 貧しい?リッチなエリアなんかもあるの?
A: 勿論。どこでも一緒だけど全てのシステムはフランチャイズされてるし、マクドナルドはイギリスでもプエルトリコでも一緒だよ。もしかしたら微妙〜に味が違うかもしれないけど基本的には同じだ。凄く大きな貧困エリアがあって、後はほんの小さい裕福なエリアがサン・フアンやポンセと言った都市にある。
G: 今さっき聴いたミュージシャンは誰?
A: 彼はトティン・アゴストって言ってカチェーテのバンド(訳注・バタクンベレ)とか、ファニア・オールスターズの一員で彼等と30年位ツアーに回ったりしてる今65歳位の人。今でも現役バリバリで平日だろうが週末だろうがいつでもパーティしてるよ(笑)
G: じゃ、まさにブエナ・ヴィスタ・ソシアル・クラブみたいだね
A: まったく同じだよ!彼等と一緒にスタジオに入って彼等がいつもやってる事を俺は目を見開いて見てるかんじでさ(笑)、自分の人生を通して彼等のレコードを掘り続けてきたけど、今こうやって一緒に働いて一緒に笑い合ってるっていうのは何とも言えない経験だよね。




G: それじゃ、プエルトリコ以外の話だけど、僕はオリンがどういうDJプレイをしてるか気になるんだけど、まだ色んな所でプレイしてるんだよね?
A: うん、ちょうど今は日本と中国から帰って来たばかりだよ。
G: 中国はどういう感じなの?
A: いつもそうだけど普通じゃないよ!クレイジーだね。今まで行った場所でも一番マッドなところだよ。でも大好きだ!俺は何度でも行けるね。
G: 北京?
A: いや、今回は上海だけ。次に行く時は北京や他の都市にも行く予定だよ。
G: レコードをプレイしてるの?CD?
A: いつもCDだよ(笑)。もうレコードなんて持って行けないよ!日本まで行くのに20Kgのレコードと服を持って行って帰りにはまた別の20Kgのレコードを買うはめになって、おまけに色んな人から15Kg分のレコードを貰って£600の超過荷物料金を取られちゃうんだもん!そういう意味ではCDは神から授かった贈り物だよ。
G: コンピューターではプレイしないの?
A: いや、まだそこまでは行ってないな。残念だけどまだ半分デジタル、半分アナログだね。
G: うん。僕もまだそこまで行くには時間がかかりそうだな。最近ようやくiTuneを使いこなしてきたけど、それでもまだ5年は遅れを取ってるし。。(苦笑)でも素晴らしい発明だよね。
A: うん!将来的にDJはみんなCDを持って行くのかさえも分からないよ。そのうちみんな自分のUSBキーとかフラッシュ・カードを持って来て、ミキサーに挿せばブルンッ!って出来る様になるんじゃないかな?(苦笑)いや、でもボクはまだ残念ながらCDだよ。

~ Peinso Ti - Sammy Ayala(Hecho En Casa part.1未収録)

G: コレは素晴らしい!
A: ありがとう。これはサミー・アヤラっていう現在75歳の伝説的シンガーの新曲で彼とその息子が週末にスタジオに来てくれてエミリオや他のミュージシャン達と録音したんだ。
G: ところで自分のDJセットでこういうのはプレイするの?
A: うん。毎回プエルトリコから帰る度にCO-OPや地元の色んなクラブでテストプレイしてるし、ハウスセットとかブロークンのセットで色々混ぜてるよ。
G: 他に僕達が気にすべき新しいアーティストやプロデューサーは居る?君は凄く良い耳を持ってるからさ。
A: うん!ちょうどKay SuzukiをCo-Opと契約したばかりだよ。彼は素晴らしいプロデューサーで、若くて今注目を集めて来てるし、沢山の新しくて凄い曲を持ってるよ。他には東京で会ったAroop Royも素晴らしい曲を持ってる。他にはプエルトリコの友達のEmillo Velezっていうこれまた素晴らしいプロデューサーでソングライターも居るよ。
G: どうやらまだまだやる気満々だね!
A: うん、自分でも驚いてるよ!(笑)普段は飽き易くて自分が気付く前に次の事を始めちゃうんだけど、まだ音楽を突っついてるよ。この本のプロジェクトが落ち着けばちょっとゆっくり座って考えたいんだけどさ(苦笑)
G: CO-OPブックもあるんだよね?
A: そうそう、まずはHecho En Casaブックを作って本の出版について色々と学んで行って最終的にCO-OPブックを実現する為にみんなで動いてるよ。なんと言っても過去10年の歴史があるからさ、でも別にCO-OPやブロークンビーツ・シーンに限った事だけじゃなくて、それを後押しした全ての音楽、アート、ファッション、文学、ダンス、その他、とにかくイギリスのユース・カルチャー全体の事を取り上げてそれが他の世界とどうやって交流を重ねて来たかっていう事を取り上げたいんだ。きっと良いモノになるよ。
G: ソレは良い!じゃ、最後にクラシック化した有名な曲をかけるけど、実は未だに未発売なんだよね!!
A: そう!でもようやくリリースすることになったよ!Hecho En Casaの中に入る事になるんだけど、ちょうど今ライセンスや著作権の処理をしてるところだよ。元々、マーク・ド・クライヴ・ロウがマスターズ・アット・ワーク・レコーズ(MAW)に権利を売ったんだ。それで何が起こったかって言うと、ちょうど俺が初めてプエルトリコに行った後、一回戻って来てからまた向こうに1年位住んでたんだ。その時にマークがMAWにあげる曲のリミックスをやらないかって聞いてきたから俺はエミロとチャキっていう二人のプエルトリコの奴等と一緒にやる事になって、ヘクター、トティン、テンポなんかの演奏を録音して行ったんだ。それで素晴らしい作品が出来上がったんだけど、MAWがレコーディング・コストを払いたく無いって言い出したんだ!って事は俺達がそのコストを払わなきゃ行けないって事で、その場合は俺達の手でコンピレーションに入れたり色々とそのコストを回収しなきゃいけなくなってくるんだけど、そうしたら今度は法律的な問題とかが出て来ちゃって結局そのままずっと放っといたんだよ。でもその間に周りのみんなが気に入っちゃってクラシック化しちゃって、みんな欲しがってきたからさ、「ケニー、なんとかしようぜ」って電話を入れて最終的にようやくリリース出来る様になったんだ。(苦笑)
G: 素晴らしい。今日は本当にありがとうね。
A: うん凄く良かったよ(笑)

Relax Unwind…(Afrojas Ricanstruction) - Mark de Clive Lowe feat. Abdul Shyllon



日本独占先行!Afronaut y Amigo presentan “Hecho En Casa Part.1”は アフロノート自らが書き下ろした爆笑旅日記の翻訳を含んだ豪華20ページのブックレット付きで b i p o a r より絶賛発売中!!




【本家ABCDからのアナログリリース】

AFRONAUT Y AMIGOS PRESENT Hecho En Casa Pt1 EP (ABCD) – 12インチ
Local 12 - Kulo
Broki VS. 4 Hero Featuring Hector Calderon - Do Re Mi
Afronaut y Las Esterellas De Candela - Mambo Casa
Neon Phusion Feat Tempo Almar y Giobanni Hildago - Calle San Sebastian

BROKI - UN AMIGO DE UN AMIGO (ABCD) – 12インチ
Broki vs Simbad - Ahi Viene El Broki (Simbad Mix)
Broki feat 4 Hero - Do Re Mi (Nauts Rumba Dub)
Broki vs Misa Negra - Afrosa
Afronaut vs Broki - Comparsa

Justamente (ABCD) – 7インチ
Local Twelve Y Zoe Velez - Justamente
Candela Allstarz - Brobombique Bugz In The Attic Edit

Comparsa (ABCD) – 7インチ
Sammy Ayala - Pienso en ti
Broki Y Hector Calderon - Comparsa


協力・Brownswood Recordings
翻訳・Kay Suzuki

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 2008.09.25 [THU]
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